大阪のライター オフィス「おふぃす・ともとも」代表ブログ

大阪在住のライター高野朋美(おふぃす・ともとも代表)です。最新の実績、仕事への思いなどもご紹介。

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諸刃の剣

最近、いっしょに仕事をしている仲間に、
厳しいことを言う場面が増えています。

それは、原稿の中身に関してではありません。
ライターとして、いえ、社会人として当たり前のことに関してです。

フリーライターになってしばらく、
ライターに最も求められているのは「文章力」だと思っていました。
文章力さえあれば、依頼主に選んでもらえると、ずっと思っていました。

でもここ数年は「それは違う」と思っています。

とあるセミナーに出席したとき、
「編集者が『こんなライターは困る』と思うことはなにか」
というアンケート結果を目にしたことがあります。
その結果を見て、愕然としました。
わたしはてっきり「文章の質が良くない」がナンバーワンだと思っていたのですが、
現実は違いました。

「締め切りを過ぎても納品がない。連絡もよこさない。仕事をきちんと完遂しない」
というのが、ナンバーワンだったんです。

突然連絡がとれなくなる。締め切りを過ぎても音沙汰がない。
納品すらしない。
そんなライターいるのか、と我が目を疑いました。
それはすごく一部の人に限られるのではないか、とも思いました。
でも、違いました。
何人かの編集者に聞いたところ
「そんなの、日常茶飯事です」と異口同音に答えてくれました。

信じられませんでした。
同時に、仕事を初めて依頼してくださる編集者が、
神経質とも言えるくらい、
「きちんと取材できますか?締め切りを守っていただけますか?」
と念押ししてくる理由がわかりました。

わたしたちフリーランスが、やるべきことをやっていない。
それが、編集者に不信感を抱かせている。
そのことが分かったとき、自戒の念を抱くとともに、
悔しくて悔しくて仕方なくなりました。

フリーライターは、作家ではありません。
一冊の本や雑誌をつくる、チームの一員です。
編集者、デザイナー、カメラマン、
イラストレーター、印刷業者、そしてクライアント、
すべての職能が連携しなければ、なにも出来上がらないのです。

ライターが一度仕事を請け負っておいて、
締め切りも守らない、連絡もしない、
最悪「やっぱりできません」といって仕事を放棄するということになれば、
他のチームメンバーに多大な迷惑をかけてしまうことになります。

もしも、それを分かっていない人が「プロ」を名乗っているのだとしたら、
それは「許されないこと」だと思います。

フリーライターになるのに、資格はいりません。
「わたしはプロのフリーライターです」と宣言すれば、
その日からフリーライターになれます。
でも、だからといって、
仕事がちゃんとできない理由にはまったくならない。
ましてや、自分の仕事を完遂できないのに、
ギャラが少ない、編集者がしっかりしていないと愚痴をこぼすなんて、
絶対にあり得ない。
少なくとも、わたしのいる大阪では、それを許したくない、
と強く思いました。

私だって、本当は口うるさいことを言いたくありません。
言うたびに、その言葉は自分の身に跳ね返ってきます。
「そんなこと言うけど、あんたは完璧にできてるの?」
と、もう一人のわたしが切っ先を向けてくる。
痛いんです。

「いいよいいよ。締め切り守らなくても。ライターだって都合があるもんね」
と寛容な態度を見せる“いい人”でいたいんです。

でも、それではいけない。何も良くならない。
編集者に信頼され、「頼んで良かった」と思ってもらえるライターは、少しも増えていかない。
もしそれが、フリーライターという職業の評価を低くしているのだとすれば、
一人のフリーライターとして、黙って見過ごすわけにはいきません。

そんなことを悶々と考えながら
NHKの朝の連ドラ「純と愛」をぼ〜っと見ていたとき、
下の言葉が耳に飛び込んできました。

 人に嫌われるのを恐れて、
 何もしない人でいてほしくない。

なにもしないなんて、私の性に合わない。
だったら、やるしかありません。

偉そうなことはいえない自分に、
これからも何度も向き合うことになるかと思いますが、
わたしはきっと、
「大阪のフリーライターって、いい仕事するよね」
と言ってもらえる世界をつくります。

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