大阪のライター オフィス「おふぃす・ともとも」代表ブログ

大阪在住のライター高野朋美(おふぃす・ともとも代表)です。最新の実績、仕事への思いなどもご紹介。

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親世代の皆さんへ

地域イベントの「八尾バル」や日本酒の会を通じて、たくさんの学生たちとお付き合いしています。
私は、自分の目の中にいる人たちと、上っ面のようなお付き合いをするのはイヤなので、けっこう深くまで立ち入ります。
自分の心の中をのぞかれるのは、学生にとって心地よいものではないと思います。
そして慣れてもいない。
だからこそ、あえてそれをしています。

ときには本音を聞くため、かなりキツい言葉を浴びせることもあります。
相手の人格を傷つけないよう細心の注意を払っているつもりですが、傷ついている学生もいるでしょうね。
この場をお借りしてお詫びします。
でも、そうしてでも本音でぶつかる経験をしておかないと、生きる力は身につかないような気がしています。
恥ずかしさと怖さを感じながらも、心の中にあることを表に出し、本音を言ってこそ、ようやく議論と理解のスタート地点に立てる。私はそう信じています。

ガラスのハートを傷つけないよう、壊れものを扱うようにソフトに接し、上っ面だけの会話で終えてしまうなんて、私にはとてもできません。やわなハートなら、とっとと割ってしまいます。
相手が大切で好きであればあるほど、優しさは影を潜め、厳しさが前に出てきます。
だから私は、学生にとって「怖い存在」です。
でも、それが私の役割かなと思っています。

私にも23歳の子どもが1人います。
もう学生を卒業して就職していますが、仕事中毒のような母を持って、きっと寂しさやつらさを経験したと思います。
ダメな母親ですが、一つだけ「私の子育ては間違っていなかった」と感じていることがあります。
それは、必要以上に甘やかさなかったことです。
自分でできることは、自分でやるよう言ってきました。
進学のときも、就職のときも、具体的に手を貸したことはありません。
わが子の就職が決まったのは卒業の二ヶ月前でしたが、なかなか内定が出ず、わが子が苦しんでいたときも、私は何もしませんでした。
それどころか、たとえこのまま就職できなかったとしても、おふぃす・ともともでは絶対にわが子を雇わないと心に決めていました。
そんなことをしたら、自分で選び、自分でつかみとり、自分の道を自分で歩くという「自立心」をつぶしてしまうと思ったからです。

私は、愛することと甘やかすことは違うと思っています。
私と同じ親世代の方々を見ていて思うのですが、子どもが失敗しないように、子どもがイヤな思いをしないように、あまりにも手を貸し、守り過ぎているような気がしてなりません。
そんなことをしたら、子どもの自立心はどんどん萎えてしまうというのに。
優しくして甘やかせば、確かに子どもは親のことを好きでいてくれるでしょう。ずっと離れずそばにいてくれるかもしれない。
でも、親は子どもより先に死ぬのが順当です。
そうなったとき、親がいなければ何もできない、失敗から立ち上がることもできない、そんな子だけが残されてしまう。
それでいいんでしょうか。
私たち親は、自立できない子を育てるために生きているのでしょうか。
そうではないと思います。

ディベートもできない、ケンカもできない、自分の想いも言えないような人間を、私の目の中にいる人からは出したくない。
それが私の「親心」です。
わが子は自立し、私の手元を完全に離れましたが、わが子と同じ年頃の学生たちが、私のそばにいてくれます。
そのことがうれしいし、感謝しているし、一人ひとりを愛してもいます。
だから、厳しく接しています。
愛すれば愛するほど優しくなるのが通常なのでしょうが、私は逆。どんどん厳しくなります。
それでもみんな懲りずにそばにいてくれるのですから、案外、学生たちは打たれ強いのかもしれませんね。

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