大阪のライター オフィス「おふぃす・ともとも」代表ブログ

大阪在住のライター高野朋美(おふぃす・ともとも代表)です。最新の実績、仕事への思いなどもご紹介。

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私が米を作る理由

ここ数年、どんなに忙しくても、絶対にはずしていないことがあります。
「酒米をつくること」です。
私は日本酒が大好きです。
日本の文化がぎゅっと詰まった世界に誇る宝だと思っていますし、水と米という清らかな素材で作られ、アミノ酸たっぷりの飲み物ということで「オンナの飲み物」だと提唱し続けています。

そして3年前、自分たちのお酒を作ってみたくて、奈良の酒販店「きとら」さんが企画された「自分たちのお酒づくりプロジェクト」に参加しました。
正直、お米づくりは1回でいい、と思っていました。
1回経験したらもう満足だと。
仕事もあるし、あとは飲む専門に回ろう、と思っていたのです。

ところが…。
お米を丁寧にまいていくもみ播きから始まり、田植え、台風対策の稲縛り、稲刈り、脱穀と、一連の農作業に参加するうち、気づいたのです。
食料を植え、育て、収穫し、その恵みをいただく。
これが人間として、正しい姿ではないかと。

私たちライターの仕事は「虚業」です。
意義のある仕事ですが、なにかモノを生み出すわけではない。
ライターの仕事がこの世になくても、誰も飢え死にはしません。
しかし、農業や漁業といった食料を確保する仕事は、実際のモノを生んだり育てたりする「実業」。
これがなければ、人は飢え死にします。

情報産業に関わり、情報という目に見えないものを扱う私にとって、自然の風を受け、太陽の光を浴び、土に触れながら食料を生み出す作業は、ものすごく地に足のついたものだったのです。
やってみて、それを肌身で感じました。
人間は、大地といっしょにいるのが幸せなのだと、つくづく思いました。

世間ではとかく、頭脳を使う仕事が上位だと捉えられています。
文章を書くライターと、お米を作る農家さんなら、ライターのほうが「すごそうな仕事」だと思う人も多いのではないでしょうか。
でも、私は自信を持って言います。
それは絶対に違う。お米を作る人のほうが絶対的にすごいですと。
だって、命をつなぐ「食べ物」を作ってくださっているのですから。
それに比べれば、ライターなんてちっぽけな仕事だ、とさえ思えてくるのです。

大地に触れ、地に足のついた農作業に、私はすっかりはまってしまいました。
田んぼに行くたび、いやされるのです。
時間の流れ方も違う。
毎日「締め切り」という時間制限と向き合う私に、「そう焦ることはないよ。ほら、土はここにいつもいるでしょう」と語りかけてくれます。
私はきっと、これからもずっと米づくりを続けていくと思います。

今回で4回目となる「自分たちのお酒づくりプロジェクト」、農作業は5月から始まりますが、プロジェクトへの参加は3月一杯受け付けています。
できたお酒はプロジェクトメンバー全員で買い取ることが条件なので、参加にはお酒の買い取り料として2万円強が必要です。
でも、自分の手で植え、収穫したお米が日本酒になったときの感動は、やった人にしか分からない。
一杯を口に含んだとき、本当に涙が出る思いがするのです。
その経験は、まさしくプライスレスです。

プロジェクトにご興味のある方は、以下から概要をご覧ください。
http://www.kitora.com/jibun-pro2017.htm
そして、もしよろしければ、ごいっしょにお米を作りましょう。

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